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zoom RSS IMRレポート第二回:電流の壁

<<   作成日時 : 2008/12/18 00:02   >>

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さて前回は1セルライトでは一般的と思われるiTP C9RのMax出力を基準とし、推定700mAあるいはそれを若干下回ると思われる出力においてのランタイムを計測しました。
その結果IMR16340はAW's16340が保護回路によりシャットダウンするまでの容量(全容量ではない)にほぼ等しい実容量を持つ事が考えられる・・と言ったところ迄でしたね。


今回はあえて普通なら16340(CR123)サイズの電源を使うライトでは設定される事の無い大電流による検証を行ってみたいと思います。

とは言え、そんなハイパワーの1セルライトは持っていませんし、また仮にあったとしても限定用途で一般向きでは無くなりそうです。
実を言うとバックアップとしてバッグに入れているLu-12cは昇圧回路により16340使用時は780mA出力となっているのですが、それもあくまでも短時間の限定的な運用においてのみと割り切っているからです。
以前試しに壁からぶら下げて連続点灯させてみたところ、確か20分頃からフリッカーが発生し始め30分持たずにシャットダウン。
まあそれ以前に15分もすれば熱くて素手では持っていられなくなると言う物騒な代物です。

そんなわけでこれはあくまでもIMR16340の放電特性を見るための実験になりますが、せっかくなのでなるべく大電流が流せるようこんなシステムを組んでみました。
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LEDは昔の巨大ヒートシンクに熱伝導シートで貼り付け、回路もチップ用ヒートシンクのフィンにシリコンラバーシート&耐熱テープで密着、電源はそれらから離して中間にミヤマの666スイッチ・・と言う構成です。
線(AWG22だったかな?)が細く長いので若干ボトルネックとなりそうですが、これにより各デバイスの発熱が相互に影響しないようにしました。

で、その出力を得る為の回路なのですが、これはKaiから取り寄せた昇降圧回路を使う事にしました。
回路の事はさっぱりですが、見た感じは中華な雑味を感じさせないマトモっぽさがうかがえますがどうなのでしょう?
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一応最大1A出力となっていますが、実はこれ今回初めて使うので実際どれくらいの出力が得られるのか確証はありませんでした。

試しにその辺に転がっていたCREEを繋いで見たら・・ん〜出力はいまいち?
(mAがMAになっちゃってるのは脳内変換でヨロ)
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それでも慣らしがてら一通りの電源でデータ取り、と思ったら・・・途中でパタっと不点灯に。

しかしこれは回路のせいではなく、CREEには珍しい事にエミッターが突然死した様子。
よく見るとまだ微妙にチラチラと光ったり消えたりしていてSSCでは何度か遭遇した現象なのですがCREEではこれが初めてでした。
すぐに別のエミッターに交換してみたところ無事点灯、加えて出力も上がりました。
どうも最初のはVfの高いダメ個体としてその辺にぶん投げてあったヤツだったみたいです。

改めて電流を測りなおして見たところ1Aには届きませんでしたがだいぶ良くなりました。
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このエミッターもその辺に転がっていたのでVfは不明ですが黄栗なのでせいぜい3.2V台と思われます。
先日届いた3.0V台のような低Vfの固体を使いちゃんと組めば本当に1Aもいけるかも知れません。

いずれにしろこれは本来2セルか18650を電源とするライトでも上限と言える高出力です。
よって今回のランタイムグラフは時間軸を30分としました。

ランタイムを計測したのはもちろん先の表の内IMR16340のNo.1からNO.4までの4本とAW's16340の2本です。
まずは先に従来のコバルト系AW's16340の方から見て行きましょう。
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前回同様に縦の値は照度ですが、これは光源を適当な位置に置いているので毎回個々に最大値は異なります。
実際には同じ出力なら同じ明るさになりますので、開始時からの変動にだけ注目してくださいませ。

それと、すでに気付かれていると思いますがNo.1とNo.2ではシャットダウンまでの時間が異なります。
これは先の表を参照して頂ければ判る通り、開始時の電圧が異なっている事に起因します。

実は最初のダメ固体の時にも既に何点かデータを取り始めていて、突然死したのはその途中だったんですが、どうもNo.1の方はもうだいぶヘタって来ているようで満充電にしても充電後の電圧低下が大きくなっているようでした。
購入して間も無い頃は結構4.19V辺りを維持してくれていたんですが・・そろそろ年なのかも。
同様にNo.2の方も4.2Vなのは充電直後だけで、しばらく経つと大体4.17Vから4.18Vに落ち着くようです。

一方のIMR16340についてはマンガン系の特性か謎ですが、最初からこの若干の電圧抜け(と言うべきか)はある程度見受けられました。
充電直後は最大で4.22Vとかになるのですが、やはり半日経たずに4.17Vくらいに落ち着きます。
その後は緩やかに低下してゆき4.13V辺りで安定期に入る・・みたいな印象です。
これはエージング・・再充電回数も関係するのか固体毎でも若干の差異が見られました。
そんなワケで半ば意図的に半ば成り行きで開始電圧は揃っていませんが、それはそれで参考となるのでそのまま測定する事にしたと言うわけです。

まあその辺りは後でまた充電編にまとめるとして、今度はIMR16340の方のグラフも見ていきましょう。
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あ、No.1が点灯直後に一瞬カックンと落ちていますが接触不良だったか、回路のバグだったかは謎です。
こちらも先の表を参照の上でグラフの急降下が開始電圧の差と一致しているかをご確認ください。



・・・って面倒くさいですよね。


ええ、私もそう思って先の表に時間をまとめて比較しやすくしてあります。(ぅおい!
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ちなみに時間は初期の50%迄としましたので、保護回路によりシャットダウンしてストンと落ちるAW's16340と、急峻とは言えカクカクと斜めに降下するIMR16340では同一に比べられないかも知れません。


そうですね個人的見解としては・・ここでもIMR16340は従来のAW's16340にひけと取るモノでは無かった。
同等かそれ以上であると同時に降下時にも若干の時間的余裕がある分好ましいとさえ言える・・・ってところでしょうか。

ただし表の最後の項目・・少しタイムラグはありますが、これは測定終了後の残電圧でAW's16340はシャットダウン後もまだだいぶ余力を残している事が判ります。
これは一度スイッチを押し直すだけで再点灯可能な電圧なんですよね。
おそらく電池内部では・・一時的に電気科学反応が追いつかなくなり内部電圧が低下し、電流が増加した事によるシャットダウン・・と推察しています。

もちろん数分・・いや同じ出力なら1〜2分程でまた落ちてしまうと思われますが、そこから先は出力ダウンして使用すればまだだいぶ持つように思えます。
NovaTacやArc6の回路などはそうした電圧低下に応じた出力ダウンを自動でやってくれてるみたいですね。

この事から真の実容量、エネルギー密度においてはやはり現時点のマンガン系ではコバルト系にまだ及ばない・・と感じられました。

よって今回は・・とりあえず痛み分けって事に。


まあ何にせよ容量の小さな16340にとって700mAが上限を示す境界線ならば、1Aなんてのはまさに容量の限界を超えた壁と呼ぶべきモノ・・なのかも知れませんね。


・・・と、今回はここ迄で次は発熱編を予定しています。

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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
「この世にはね。不思議などなにひとつ無いのだよ。関口君」(たしか京極堂)

しかし、IMRの残量。過放電じゃないってのが凄いのかしら?

やっぱ、起こるべくしてなんでも起こるんだなぁ、と。。。
川端
2008/12/18 08:18
さすがに私も1Vを下回って来るとは思いませんでした。
ええ一瞬冷や汗が流れたのは秘密です。

しかし、それでもそこから猛烈な勢いで電圧が復元して来て半日もすれば何事も無かったように2.6Vを超えるから”不思議”です。

が・・この電圧も言わばテスターと言う目を通して見た見かけ上のモノに過ぎないのかも。

それよりもこの強靭さが研究報告書通りスピネル構造の安定性の高さと関連するモノかまじで知りたくなりました。
ニッケル水素にも応用出来たら良いのになあ。
monozof
2008/12/18 13:58
IMRの中にはコスモの不思議な力が(笑)。
つか若いのかな〜、イッちゃってもすぐに・・・
いや・・・その・・・以下自粛m(_ _)m
そういえば、CR123Aから1.5Aを搾り出すライト
=魂があるようで、興味津々(黒)。

パワーは凄いけどすぐイッ・・・以下自粛。。。
リオ
2008/12/18 14:58
IMRがどのタイプのマンガン系か特定出来ないので、いずれにしろ仮定になりますが・・AESC方式の捕捉剤による抑制が一番簡単でコストを抑えられそうかな?と。
それなら量産化の拠点が中国だったとしても不思議は無くなります。が、あくまでも想像に過ぎません。

一次電池のCR123Aでぶん回してえとやはりメガEXが思い浮かびますが、HATTAさんのレポだとフリッカー落ちとは言え一応30分持つらしいからたいしたものです。

私はもちろん・・サイズもパワーも持続力もFENIX級!(L0Dだけどね
monozof
2008/12/18 18:33
NO.1の最初の1分足らずでジワジワっと明るくなるのも有かも。ジワジワ暗くなるのはよく目にしますが、逆パターンはあまり記憶に無いような。
目の保護の為にも・・・って1分はちと長いか。10秒ぐらいでMAXってのが欲しいかも。
0909
2008/12/18 23:14
ジワジワ?と・・そうか!グラフ上では確かにそう見えますね。
実際には数秒の間に消灯・点灯したのですが、記録ソフトを1分間隔にしていたので徐々に上昇したように見えると言うわけです。

それはそれとして実際スロー(ソフト)スタート機構は良いですね。
fixerさんの降圧コンのフワっと点灯は実に上質で目にも優しく感じられました。
それは同時にLEDにとっても全開で電気を突入させるより優しいと思われます。

そう言えばEX-547SRも前から気になるモノだったんですが、いまだにホムセンで見かけないとですよ。
あれは更にゆっくりスタートなのかしらん?
monozog
2008/12/19 20:06
なんとなくイメージが掴めてきました
従来のLi-ionに比べると内部抵抗が高いのではないでしょうか?
だからプロテクト回路の必然性が低いとか?
takebeat
2008/12/19 20:43
これが・・・電気に疎い私じゃようわからんのですよ。。
とりあえずデータは取っていますが、まあ電気的な特性については詳しい方に評価して頂くべきかと思っています。
物理的かつ化学的な事については次回までになるべく調べておきますね。

それと優位性ばかりでなく公称値通りIMR16340はAW16340に比べ容量が少ない、エネルギー密度で劣っている言う事も実際に証明したいところです。
monozof
2008/12/19 23:03
Li-ion充電池の輸入販売のめどが立ったので改めて具具って見ると・・・
安全回路を搭載しないのはその必要がないから。だったんですね(^_^;)
takebeat
2009/02/07 01:35
そうですね、逆に言うと従来のコバルト系リチウムイオンは元々が発熱、発火しやすいモノで構成されているとも言えるわけですが・・そう言えばPSE法的にはやはりコバルト系もマンガン系も同じリチウムイオンって括りになるのかな?
monozof
2009/02/07 18:35
法律では細かい材質には触れていないので一緒くたにリチウムイオン蓄電池ですね(´・ω・`)

>>リチウムイオン蓄電池とは、リチウムの酸化・還元で電気エネルギーを供給し、負極にリチウムがイオン状態として蓄電される充電式の電池

大きな網をかぶせて危険性のあるLi-ion充電池を漏らさないようにとの事でしょうね。

材質を細かく指定してもじゃぁ中国製の電池の表示している材質は正しいのか?となるのでそれもまた問題が残りますが(^_^;)

少なくとも容量計算だけは完成後の製品でも出来ることなので何とかなりますが、まさかIMRシリーズやLiFePO4のbみょうに少ない定格容量のおかげで法規制の対象外になるとは(^_^;)
takebeat
2009/02/08 20:36
えーと資料4ですね。なるほど、でもまあ最初のPSE法のずさんさからは少しは進歩した・・かも。

あ、あのIMRの使用時における注意書きは良いですね。
低発熱な点ではむしろニッケル水素以上だと思いますが、その分電圧(エネルギー密度)は高いので大体同じ位の安全レベルかなあ?と私も考えていました。
いずれにしろちゃんと注意して使えば憂い少なし・・って事で。
monozof
2009/02/08 21:50
Li-MnやLiFePO4は雨後の竹の子のように製造メーカーが乱立しているような気がします。
ぐぐってみると特許や改良のレポートばかりが大量にひっかかってくるので読んでみるとそれぞれ初期の物と比べても全然違う特性になっていたりするし・・・本当に大まかな一般論しかかけないのがつらいところです。

たとえばラジコン等に使われるLi-FePO4は充電や放電の際に大電流に強いことをうたっていますが、TenagyのLiFePO4は大電流に弱いみたいだし(´・ω・`)

AWのIMRもTenagyのLiFePO4もとりあえず何個かつぶす覚悟でテストしてみたいですね。
takebeat
2009/02/09 01:44
そうですね、リン酸鉄系は比較的電圧が上げにくい(ややエネルギー密度が低い)反面、ニッカド並みに大電流充放電に強いようですので、安全に高い電圧を得る組バッテリーの分野での開発が盛んだったのではないかと推察しています。

TenagyのはLiFePO4のは単セルCR123サイズとしては容量が多いようですので、あるいは密度を上げた事とのトレードオフなのかも。
monozof
URL
2009/02/09 08:58
006Pを買ってきてようやくランタイムテストの再開です(^_^;)
私の場合AWの従来タイプはあまり酷使してないせいか結構いい感じで推移しまして
IMR16340は従来タイプの約9割使用できました。

Tenergyは大電流には向かないようです(´・ω・`)
takebeat
2009/02/15 19:12
おお、やはり18650より16340の方がコバルト系との実質的な容量差も少なかったようですね。

Tenergyの方は逆にどれくらいの電流なら安定して多く容量を使えるのか興味あるところです。
monozof
2009/02/15 21:41
コバルト系のAWも朝起きたら計測が終わっていましたが(^_^;)
どうも我が家のコバルト系のAWは調子がよいようですね。
T10CのLoモードで225分点灯していました。
こちらでは180分弱だったのですが

http://light-reviews.com/eagletac_t10c/
takebeat
2009/02/16 08:10
TenergyもLo・・約0.5C放電で本来のリチウムらしさが発揮されたようですね。
Hiの約2C放電時の急峻な降下もグラフカーブ自体は一次電池のCR123Aを1セルとしては限界と言える700mAかそれ以上で駆動した時に見られるパターンに似ている(URL)のが興味深い点でしょうか。
ただしそれも測定時の条件で異なるもし、時間軸のスケールが変わればそうでもないのかも知れません。

今のところコバルト系っぽいIMRと、一次電池っぽいTenergyと言った感じでしょうか?
monozof
URL
2009/02/16 09:07

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