monolog

アクセスカウンタ

zoom RSS UltraFire C2 TE:LEDと三種の効率

<<   作成日時 : 2008/03/11 21:57   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 8

とりあえず今回でC2 TEについての説明は完結します。
が・・・いつも以上に文章が多い上に画像もグラフやら数字だらけでグッタリ来るかも知れませんので、疲れていらっしゃる方はすっ飛ばしちゃってください。
と言うか私もデータ作っててグッタリ疲れてしまいました。。

さてパワー、エコと来てこれで三つ目になるのですが、今回は主に熱についてです。
そう、ご存知の通りLEDは電気を流すと光を出すと同時に熱も出します。

<例えどれほどに高度で精密な回路であっても、電子の流れから見ればそれは異なる特性を持つ抵抗の組み合わせに過ぎない>

・・と言うのを誰かから聞いたと言うのを書かれた記事だか文を読んだような気がします。
抵抗値が完全にゼロの回路・・いや、物質と言うのは常温ではまあ滅多にありませんからね。
そして電気が流れるモノに抵抗があれば、そこでは熱が発生する。
LEDも光を出さなければ、あるいは光を無視するなら・・抵抗のひとつに過ぎない、とも言えます。

そう言うわけで、いっそ光なんかシラネーヨと仮定して温度の測定をしてみました。
画像
エントリーはパワー編と同じくTEの他に銀栗P4と黄栗Q5の三種のモジュールで行います。
画像のように熱伝体を括り付けたボディに各ヘッドを交互に取り付けて、同じ温度から開始しました。

測定場所は長時間安全に素手で保持可能かもチェック出来るよう、ネック寸前の部分に熱電対を固定。
画像
45度までがセーフゾーン、50度を超えた場合は”ヒトに害を為すモノ”として後に解体されます。

それでは熱のランタイムです。
画像
ええ、実は黄栗Q5・・同じ昇圧コンなのですが前回が測り間違えてたのか同じ照度で今回は840mAも流れていました。
でもまあ、いずれにしろ熱ランではダントツで優勝です。
しかも終了時の電圧は最低と言う大喰らいぶり。
おめでとう!どう見てもアチチで電気の無駄遣いです。
もう同じ構成で組まれる事はないでしょう。

いや昇圧回路の効率としては悪いわけではなくて、使い方が問題なんですね。
またこれは高いVfのQ5との組み合わせなので、高い電源電圧とでかろうじて釣り合っている状態とも言えます。
正しく対応する電源電圧でならベストパフォーマンスを発揮し、発熱もずっと少なくなると思います。

それはそれとして銀栗P4の発熱が予想以上に少ない事に感心しました。
1セル定電流ボードの組み合わせとは言え、1A超えでこれは立派なものだと思います。
そしてTEの方が若干発熱が多い・・と言う事は銀栗P4の方が発光効率が良いのか?と言うとそれも少し違います。
TEが1時間半の時点でも初期照度の87.1%を維持しているのに対し、銀栗P4では1時間で80%を下回ります。
更に直接照度で比較するなら同じ1時間半の時点ではTEが146.64ルーメンに対しP4Sは98.14ルーメンと大きな差となります。
これだけだとちょっと判別し難くなって来ましたね。

それでは・・と、こんな表を作ってみました。
画像
画像
画像
まあ係数は便宜上みたいな値なのでテキトーですが、より発熱能力を知るためにHeat/W・・と言う単位をでっち上げてみました。
消費電力に対しどれだけ発熱効率が良いか?ですね。
*3/16 表の修正により多少は実際的な値になりました。

これをグラフにするとこうなりました。
画像
Q5は更にぶっちぎりとなり、TEと銀栗P4の差はほとんど無くなりました少しだけ縮まりました。
*3/16 修正版グラフに差し替え、一部訂正。

しかし、これでもまだ完全では無いんです。
右端のAHE・・Absolute Heat Efficiency(造語)。
これは絶対効率の熱バージョンだと考えて下さい。
一定のエネルギーからどれだけ光を出さずに熱を出せるか?の値です。
それをグラフにしてみるとこうなります。
画像
先の温度だけのグラフに似ていますが、TEと銀栗P4の上下が逆転していますね。
*3/16 修正版グラフに差し替え。

再び先の3タイプの表のlm/Wの列を見てみましょう。
これは面倒なので全部電流かける3.7Vと言う係数で出した発光効率になります。
TEとQ5が共に0.59になっていますので、等しい発光効率である事が判ります。
次にTemp=温度の列の合計を比べてみましょう。
2時間目をカットしているのは余熱分まで含めると、完全消灯し常温になるまで計測しなくちゃ
いけなくなるからです。
更にQ5は1時間50分台までしかもたないのでグラフでは1時間40分までとしました。
そして合計値は最初の温度だけのグラフの順位になります。
隣のHeat/W=発熱効率・・これも造語ですが、やはり同じ順位ですね。
最後に発熱効率を発光効率で割った値を絶対発熱効率=AHEとしました。
この値が低ければ低いほど、光の絶対効率は逆に高くなります。


そう言えばパワー編で定電流ボードで1A駆動しても、電源電圧による照度降下、いわゆるダラ下がりが少ない件についての説明が抜けていましたね。

現在最も高効率なLEDと言えば・・Luxeon K2 TTFCがあります。
データシートによれば1A時の順電圧が最小3,03V、最大4.71Vで平均が3.65V。
そしてその時点でも60lm/W以上の高効率を発揮する・・・らしいですが、これは接点温度でさえ25度限定のようなので通常は実現困難な気もします。。

一定のエネルギーから得られるモノには限りがあります。
LEDの場合は電気から光を生み出すわけですが、同時に熱も生まれます。
それを出来る限り熱を少なく、光を多く取りだせるか・・が発光効率。
ライト界では熱はいらない子なんですね。


ふむ、ここでちょっと立ち位置を変えて逆方向から眺めてみましょう。
言うなれば光と熱の価値が逆転した世界です。
この世界ではヒトは温度で視界情報を得て、光で身体が温まります。
そう熱ランでの値を競った後なら、この逆転世界にも少しは馴染みやすいかと思います。

もしも・・・LEDが発熱用の素子だったら。
いや、それだとLight Emitting DiodeじゃなくてHeat Emitting Diodeなのか?
ヒーターに使おうと思ったら熱が欲しいので、発熱効率が大事になります。
この場合はHEDと言うのは温まるほどに不要な光を出さなくなりますので、どんどん電気を流してやれば良いんですね。
よってVfが高いほど優れたHEDと言えるでしょう。
Vfが高ければより少ない電流でも熱くなり、熱くなれば更に発熱効率も高まると言う非常に高効率な発熱素子となるわけです。


てくてくてく・・・と再び元の世界に戻って来ました。

つまり、あちらの世界の逆になれば良いんですね。
なるべく熱を出さないようにするには、出来るだけVfの低いLEDを使い、より少ない電流を流す。
しかしK2 TTFCと言えども1000mAも流せば発熱も増えるでしょう、熱が増えれば効率は下がります。
データシートの値は1点だけを見てしまうと、大きな誤謬が生じてしまいます。
Vfなどが記されている欄での温度は常に25度、一切熱的変動が無かった場合であり現実的には・・不可能と言っても良いでしょう。
一方で別に温度の変化に対するグラフもあるので、必ずそれらと統合して考える必要があります。
そちらを見ると・・温度上昇による出力低下はやはり結構あるようですね。
ならば、どうしたら高効率を維持したまま電流を増やせるか?


その為にUltraFire C2 TEを造りました。
Tripled Efficiency

3/8の記事にある使用したLEDの測定値、照度は350mA時約80lmとP4としては平均的な値です。
Vfも3.25V、3.26V、3.29V・・まあ飛びぬけて良くも悪くも無いですね。
平均すると約3.27Vに少し足りないくらいになります。
もっとも、この内の一つ・・どれだか判らなくなりましたがレンズをもいでしまったので、近い照度&Vf・・確か3.26V・・の個体に替えたので仮に平均3.26Vと考えましょう。
そして、その値はそのままC2 TEでは1050mA時のVfとなります。

これは1A時の順電圧が3.26Vの超低VfのLEDを搭載しているのに等しいわけです。
K2 TTFCでもかなり低Vfのそれに近いモノを、平均的なCREE P4から造り出す。
そして照度ではCREE Q5のそれに近いモノを・・。

発熱量は・・・350mAx3ですので、やはり1050mA分は出ています。
しかし、それでも照度・・発光効率はあまり落ちません。
これを先の逆転世界から見れば、発熱量に対して発光量が減らないのと言うのは、ヒーター用には発熱効率が悪い素子と考えられます。
同じエネルギーを与えても熱の増加よりも光の増加が多くなってしまうモノ。

こちらの世界ではそれを発光効率が高いモノ・・と言います。

LEDを扱う上で考慮すべき三つの効率。

一つ目は光の効率。
これは高ければ高いほど好ましい。

二つ目は電気の効率
これも高ければ高いほど好ましい。

三つ目は熱の効率。
これは・・低ければ低いほど好ましい。

そしてこれらは皆相互に関係し合っています。
ひとつが良くでもひとつが悪ければ全体としての効率低下を招きます。


TEは、この三つの効率を全て同時に手に入れようと思い製作ました。
ですので、これは三つ目であって三つ目ではない。
これで一つのLEDと言うべきモノ。





で、以上です。お疲れ様でした。
いや〜グッタリ来ましたでしょう?
まあ、ほとんどは自分の思考の確認用に過ぎません。
多くの方には判りきっているつまらない事だったと思います。
しかし、私は元々が頭も悪く手先も不器用なので何度も反復して叩き込まないと何も身につかないし、またすぐに忘れ去る。まさに忘れ去る事風のごとし、です。
実を言うとすでに何を書いてたんだか忘れかけています。
でもまあ、また学習すれば良いですね。何度でも。



・・・と言うわけで次は電気じゃんじゃん使って爆熱爆光バージョンでも・・(忘れるのはやっ)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
えーと・・・
私も相当物覚えが悪くw
LEDが光れば熱も出るって位の認識しかありませんでした(^_^;)

今回の件をまとめるとアレですね
熱が凄い場合は耐熱のD型装備が必要と(ry

というのは置いといて、
詳細な検証お疲れ様でした<(_ _)>
感覚的な知識として知ってはいても、こうしてデータとして見せられると説得力が違いますね〜
cinq
2008/03/11 23:49
はいナニが膨張してしm(ry

要はエコで明るくて熱くならないから人にも優しいライトを造りたかった、と・・あれ?1行で済んじゃった。
monozof
2008/03/12 00:23
暴走させないライトが基本ですが、より明るさを追求するとバランスが悪くなり影響が出る・・・
沢山のお金を掛けて開発すればより明るく熱くもならず長時間使用できる物が出来るのでしょうが、安価なライトをLoコストでケンシロウに近づけるのが面白いですね。とすれば、ラオウは通過点か?
逆に、効率良く「冷える」ライトも欲しいものです。はい、クーラーBOXの中に。
0909
2008/03/12 08:36
そうなんですよね〜。正直爆熱でも電気の無駄遣いでも爆光にしたい、と言うのが人情です。
が、真に明るさを追求するなら、電子ひとつたりとも無駄にはせず可能な限り光だけにエネルギーを使いたいとも思います。
ですので理想はまさに冷えるライト!周囲の空間のあらゆるエネルギーを吸収して発光する・・って生命エネルギーまで吸われたりして。。
monozof
2008/03/12 09:08
エンジンチューンなんかと違って、ライトは
「冷やす方法」が盛り込めないのがつらいとこ、
て感じ? え? 違うのかな??

詳細な検証、ありがとうございます。
私なんざ、な〜んも考えてない。
ドラッグレーサーに最高速持続力は求めない
・・・ってうぉい!(汗)
リオ
2008/03/13 09:01
空冷、水冷、油冷と冷却に2次媒体を利用するのはロマンですね。MF3000とかでやってくれないかなあ。

ドラッグレーサーならパラシュート・・が、あっても良いかも知れませんね。それも仕込んでみたいかも。
monozof
2008/03/13 11:38
fixerさん設計のOSTAR用コンには、
要はパラシュートが付いてますよね。
そのくらいOSTARは爆熱なわけですが(笑)

クルマのハイワッテージバルブなんか、
樹脂レンズの場合「停止時は消せ」とか(笑)。
あ、これは熱くなったら・・・ってとこでは
フラッシュライトと同じですね。


リオ
2008/03/13 13:32
そう言えばフィラだと余裕で溶けちゃうんですもんね。それと比べればLEDの熱など可愛いものなのでしょうが、やはりICだけは一定温度以下に保護してあげる必要がありそうですね。OSTARコンだと70度以下くらいでしょうか?
monozof
2008/03/13 16:12

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
UltraFire C2 TE:LEDと三種の効率 monolog/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる